本記事は、こんな疑問を持っている方に是非読んでほしいです。

日本語教師ってどんな人が向いてるの?

自分が日本語教師に向いているか分からない・・・

日本語教師になるために心がけることって何?
私も日本語教師になる前は自分が教師に向いているか不安でしたが、今では堂々と数十名の学生相手に教鞭をとっています。
本記事では、日本語教師に向いている人の特徴をご紹介しながら、みなさんの疑問にお答えしていきたいと思います。
記事を書いている私は日本語教師としてのキャリアの他、日本語学校運営に携わり数多くの日本語教師に出会ってきました。自分で教えた経験に加え、他の先生と一緒に働く中で見つけた発見や日本語教師の採用を担当した経験をもとに、「日本語教師に向いている人の特徴」を解説していきます。
日本語教師に向いている人の特徴
好奇心旺盛
好奇心旺盛な人は、日本語教師に向いている人といえるでしょう。
理由としては、日本語教師は常に新しい学びや発見がある職業だからです。
言語に正解はありませんし、ことばは私たちの日常で使われながら時代に合わせて常に変化しています。
日本語教師であっても、言語学者ではないので、もちろん分からない点や答えられない点がでてきます。
そういったときに、「これはなぜだろう?」という視点を常に持つ姿勢がとても重要になっていきます。
外国人には、ことばや文法についてだけでなく、日本の文化(習慣、宗教、建築、流行りなど)も教える機会があります。
あらゆることにアンテナを張り興味を持つ「好奇心」や「探求心」が、自分自身の知見を広げ、学生にためになる授業に活きていきます。
新しいものが好きな人や、気になったらとことん調べるような好奇心旺盛な性格の方は日本語教師にとても向いているといえます。
海外の文化が好き
海外の文化に興味がある人は、日本語教師に向いています。
理由としては、海外の文化に興味があるということは、日本と海外の文化の違いに寛容(=異文化理解のある人)だからです。
「日本語を教えるのと異文化理解にどんな関係があるの?」と思ったそこのあなた。
日本語教師になると、世界中の様々な国から来た外国人に授業をすることになります。
そこには、中国や韓国などの身近なアジア圏に加えて、今まであまりなじみのなかった遠く離れた国から来ている外国人もたくさんいます。
授業中では、留学生とコミュニケーションを取る中で日本ではありえないことが多々起こるんです。
- 平然と遅刻してきて謝らない
- 授業中に帽子を取らない
- 10分休みに教室で大声で電話する
- 学生同士の国の問題で険悪なムードになる
- 「私は頭がいい」などの謙遜ゼロな発言
これらは私が実際に体験したことです。
一見、非常識な学生に見えるかもしれませんね。
しかし、これらの行動には彼らの国の価値観や育ってきた環境(=文化的要素)が大きく影響しているため、彼らの国では失礼に値しない言動のこともあるんです。
例えば遅刻をしてきて謝らない学生。
この学生の場合、遅刻をした原因は自分ではなく電車の遅延なので、「なぜ自分が謝らなければならないの?」と考えています。
日本だったら、交通機関の遅延でもクラスメイトや先生に迷惑をかけているのですから、ほとんどの人は「遅れてすみません・・・失礼します」と教室に入ってくるでしょう。
異文化理解が無い教師だと、「何あの学生!本当に失礼で非常識。あの国の人ってみんなあんな感じなの?」となってしまいます。
これでは、日本語教師として模範的ではありません。
学生の行動一つ一つに、その国の文化や習慣が反映されていることが多いため、日本の常識を無理やり当てはめて相手を判断してはいけません。
日本語教師はそれを十分に理解した上で柔軟に対応することが求められる職業なのです。
これらの理由から、海外の文化に興味のない人よりも、海外の文化が好きな人の方が日本語教師に向いているといえるでしょう。
創意工夫が得意
創意工夫が得意な人は日本語教師に向いています。
なぜかというと、日本語教師は自分で授業を作り上げる必要があるからです。
もちろん教育機関に勤める場合は指定されたカリキュラムがありますが、それでも授業の構成やアクティビティなどは教師が自分で決めることが多いです。
同じ教科書でも、先生が変わると教え方や理解度に大きな差が生じるということもしばしば。
どんな教材を作ったら学生はもっと理解してくれるかな?
どうやったら学生の発言数を増やせるかな?
と、日本語教師は常にあれこれ考えて日々オリジナリティのある授業を作っています。
このように、あらゆるところで創意工夫が求められるのがこの職業。
自分で何かを作ったり、より良い方法を考えて試行錯誤したりするのが好きな方は、日本語教師に適しているといえるでしょう。
日本語教師に向いている人の特徴【番外編】
留学経験者
留学経験者も、日本語教師に向いている特徴の一つです。
なぜなら、「留学生の気持ちが分かる」から。
留学中は、見知らぬ土地で一人生活し、理解できない言語を毎日聞きながら過ごします。
適応力が高い人はすぐに新しい環境に順応できますが、ほとんどの人はホームシックになったり、留学生活が思い描いていたようにならず落胆したりと、理想と現実のギャップに苦しみますよね。
実は、言語学習において、このような心理的な不安要素は学習の大きな妨げになると言われています。
留学経験者であれば、学生のこのような不安をくみ取り、日常生活での不安や心配事の相談に乗ってあげることもできます。
また、海外の語学学校や大学で外国語学習についていけない経験がある方は、授業に遅れがちな学生のケアも上手く対応できるので、メリットだらけ。
留学後に、次は自分が外国人をサポートする!
日本の良さを伝えて恩返しする!
という気持ちで日本語教師をされている方も多いです。
まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 好奇心旺盛
- 海外の文化が好き
- 創意工夫が得意
※留学経験があると尚良し!
いかがでしたか?
実際に日本語教師として働く中で、これらのポイントはあらゆる場面で必須といえるでしょう。
経験豊富なベテラン先生も、みなさんこの条件に当てはまっていると感じます。
この記事が、日本語教師を目指している方の参考になれば幸いです。